「朗読サークル響」からのおたよりです
2016年08月19日
みなさん、こんにちは!
朗読サークル・響の船津です。
聞き飽きたとは思いますが、毎日本当に暑いですね。
梅雨の間、たっぷり降った雨に安心してたのですが、いつの間にやら、また早明浦ダムが気になる今日この頃です。
写真1枚目
庭のいちじくの葉の裏に二つの蝉の抜け殻がありました。
音訳者の夏の天敵、蝉ですが、こんな近くで頑張って羽化したのかと思うと愛おしい気持ちになります。

実は先日、高松市内の、ある小学校の放課後児童クラブ(学童とも言われていますが)から依頼を受けまして、メンバー10名で出向き、朗読をしてきました。
音訳ボランティアの先輩からお話をいただいたのですが、最近、働く親御さんが多く、その放課後児童クラブでは100名以上の生徒さんが夏休みでも通ってくるそうです。
実は、最初はせっかくのお話でしたが自信がなく、お断りしてしまいました。
普段、朗読するのは、録音図書を聴き慣れていらっしゃる利用者さんの前ですし、しかも私たちは「音訳者の朗読」ということで、あまり朗読劇のような表現をしないので、果たして子供たちに静かに聴いてもらえるのだろうか、との不安がありました。
でも、メンバーの後押しもあって、話を進めさせてもらいました。
響のメンバーの中には読み聞かせや、朗読の経験がある人が結構います。
音訳では、たまにそれが「癖読み」という、治すのが難しい弱点になったりします。
(響では、音訳チャンネルと朗読チャンネル、意識して、チャンネルを切り替えましょうねと、いつも言っています。)
今回は完全な朗読チャンネル。
しかも経験者によると、子供たちは、つまらないと顕著に聴いてくれないそうで。
(朗読会では、利用者さんにも好みの話、そうでもない話、眠くなる話(笑)など色々かと思いますが、じぃーーっと根気よく聴いてくださっている姿に毎年感謝しています。)
そもそも、そんなに多くの子供たちに最近接したこともなく、学年もバラバラの子供たちが、どんな話を喜んでくれるのかも分からず、どうしようかと正直頭を抱えました。
私のほぼゼロに等しい経験値ではどうにもならず、結局は、参加する三組でそれぞれ考えることにしました。
私はいつもの組から離れ、その小学校の近くにお住いの先輩と組むことになりました。
そして題材探しなのですが、センターと同じ階にある図書館で色々探した結果、盲導犬を子犬時代に預かり育てる里親ボランティアをした女の子の実話をもとにした絵本を選びました。
訓練所に入る前の仔犬を、家庭で一年近く預かるのですが、その間、しつけもしないといけないし、旅行にも行けないし、何より、人間好きの犬に育てないといけません。そして、なついて一番可愛い頃に、訓練所に返さないといけないという、とても大切で、少し切ないお手伝いをする話です。
絵本ではありますが、実話ですし、私も犬を飼っている身なので、訓練所に返す前の日のところでは、涙が出そうでした。
その本を、内容は先輩に主に読んでもらい、私は盲導犬のことや、点字ブロックのことをお話しさせてもらうことにしました。
香川には盲導犬の訓練所はないので、里親ボランティアはできないけれど、点字ブロックの上に自転車などを置かないよう気を付けたり、周りの人たちに心を配るのも大切なことだということを伝えたいと思いました。
写真2枚目
放課後児童クラブで発表した絵本と、二枚の絵です。絵本では小さくて後ろの子供に絵が見えないので、一枚は絵本の中の1ページを拡大コピーして色をつけ、もう一枚は、絵本の中の絵を大きめに描きました。

さて、あとの二組も着々と準備を進め、一組は「じごくのそうべい」、もう一組は「善造どんと狸汁」を選びました。
そして、100名以上の子供たちに一気にお話をするとなると大変なので二組に分けてもらっての発表ということにしてもらいました。
一階と二階に分かれて、せいのぉで、で始めて、演者が上と下を行き来するプログラムを組みました。
つまり、順番を変えながら、一組が2回ずつ演じるというわけです。
発表当日。
小さな子供たちを前に緊張のまま、
私)「みなさ~ん、こんにちはぁ!」
司会業をやっている友達のアドバイスで、普段より可愛めの格好をして、髪も結んで、心の中では「歌のおねぇさん」になったつもりで(図々しくてすみません)ご挨拶。
子)「こんにちはぁ」(小さめの返事)
私)「あれぇ?元気がないかなぁ?」
子)「こんにちはぁ~~!!」(大声で)
あぁ、にわかお姉さん(おばさんですが)、すでに限界です。
本日の課題はやりきった(汗)!
あとは、いちいち良い反応をしてくれる子供たちに、負けないように声をだすだけで精一杯でした。
「盲導犬が、、、」と私が言うと即座に、
「見たことある~~!」と子供たち。
「あ、そ、そう(汗)」と私・・・
「点字ブロック、、、」と言えば、
「あそこにあるん知とっる~~!」と子供たちが口々に言い、
「あ、そ、そうなんやね(汗汗)」という具合。
普段使わない汗腺と腹筋を使いながら一生懸命喋るのですが、ぴちぴちパンパンの若さに圧倒されっぱなしでした。
なんとか自分の出番を終えて、他の組はというと、やはり最初は中々乗り切れず、指導の先生が諌めてくれることもあったのですが、子供たちは、どんどん話に引き込まれていったようです。
「じごくのそうべい」は地獄に落ちて閻魔さんが出てくるお話なのですが、こわかったり、臭かったり、くしゃみをしたり。
子供ってその手の話は大好きで、笑い声が絶えません。
「狸汁」は、あくどい善造どんと、母狸の身代わりになろうとする子狸の、ほろりとするお話で、これまた楽しんでもらえたと思います。
上下で演じているので、お互いの反応も聞こえ、演者も負けじと声を出すという感じで、私だけでなく、皆、いつも以上に喉と腹筋を使ったのではないかと思います。
というわけで、楽しい一時間は、あっという間に過ぎました。
普段、利用者さんに聴いていただく朗読会では最後に
「今日のお話いかがでしたか?」 とお伺いします。
読みというよりは、「お話の内容はいかがでしたか?」というニュアンスでお聞きしているのですが
(題材選びにいつも四苦八苦しています)、
この日は、まるで昭和のコンサートの 「のってるかぁ~い?」「いぇ~~い!!」のノリで
私)「面白かったかなぁ~~?」
子)「面白かった~~~!!」で終了しました。
(かなり、おばさん的に無理をしすぎたようで二、三日こたえましたが)
良い経験をさせてもらったなぁと思うとともに、いつも響の朗読会では、どんな話でも、しっかり聴いてくださる利用者さんに改めて感謝の気持ちを持つ一方、甘えてはいけないなぁとフンドシを締め直した一日でした。
利用者の皆様のおかげで、なんと5回目となります朗読サークル・響の次回朗読会は、鬼も笑う来年3月1日(水)の予定です。
楽しんでいただけるお話を今から各組探しておりますので、是非是非スケジュールを開けておいてくださいね。
また秋に改めて詳細をご案内させていただきます!
ひさびさのお便りで、長くなりましたが、最後まで読んでくださって有難うございました。
昔より暑さが厳しくなっている気がしますが、水分をしっかり取って酷暑を乗り切ってくださいね。
朗読サークル・響 船津道代
朗読サークル・響の船津です。

聞き飽きたとは思いますが、毎日本当に暑いですね。

梅雨の間、たっぷり降った雨に安心してたのですが、いつの間にやら、また早明浦ダムが気になる今日この頃です。
写真1枚目
庭のいちじくの葉の裏に二つの蝉の抜け殻がありました。
音訳者の夏の天敵、蝉ですが、こんな近くで頑張って羽化したのかと思うと愛おしい気持ちになります。

実は先日、高松市内の、ある小学校の放課後児童クラブ(学童とも言われていますが)から依頼を受けまして、メンバー10名で出向き、朗読をしてきました。
音訳ボランティアの先輩からお話をいただいたのですが、最近、働く親御さんが多く、その放課後児童クラブでは100名以上の生徒さんが夏休みでも通ってくるそうです。
実は、最初はせっかくのお話でしたが自信がなく、お断りしてしまいました。
普段、朗読するのは、録音図書を聴き慣れていらっしゃる利用者さんの前ですし、しかも私たちは「音訳者の朗読」ということで、あまり朗読劇のような表現をしないので、果たして子供たちに静かに聴いてもらえるのだろうか、との不安がありました。
でも、メンバーの後押しもあって、話を進めさせてもらいました。
響のメンバーの中には読み聞かせや、朗読の経験がある人が結構います。
音訳では、たまにそれが「癖読み」という、治すのが難しい弱点になったりします。
(響では、音訳チャンネルと朗読チャンネル、意識して、チャンネルを切り替えましょうねと、いつも言っています。)
今回は完全な朗読チャンネル。
しかも経験者によると、子供たちは、つまらないと顕著に聴いてくれないそうで。
(朗読会では、利用者さんにも好みの話、そうでもない話、眠くなる話(笑)など色々かと思いますが、じぃーーっと根気よく聴いてくださっている姿に毎年感謝しています。)
そもそも、そんなに多くの子供たちに最近接したこともなく、学年もバラバラの子供たちが、どんな話を喜んでくれるのかも分からず、どうしようかと正直頭を抱えました。
私のほぼゼロに等しい経験値ではどうにもならず、結局は、参加する三組でそれぞれ考えることにしました。
私はいつもの組から離れ、その小学校の近くにお住いの先輩と組むことになりました。
そして題材探しなのですが、センターと同じ階にある図書館で色々探した結果、盲導犬を子犬時代に預かり育てる里親ボランティアをした女の子の実話をもとにした絵本を選びました。
訓練所に入る前の仔犬を、家庭で一年近く預かるのですが、その間、しつけもしないといけないし、旅行にも行けないし、何より、人間好きの犬に育てないといけません。そして、なついて一番可愛い頃に、訓練所に返さないといけないという、とても大切で、少し切ないお手伝いをする話です。
絵本ではありますが、実話ですし、私も犬を飼っている身なので、訓練所に返す前の日のところでは、涙が出そうでした。
その本を、内容は先輩に主に読んでもらい、私は盲導犬のことや、点字ブロックのことをお話しさせてもらうことにしました。
香川には盲導犬の訓練所はないので、里親ボランティアはできないけれど、点字ブロックの上に自転車などを置かないよう気を付けたり、周りの人たちに心を配るのも大切なことだということを伝えたいと思いました。
写真2枚目
放課後児童クラブで発表した絵本と、二枚の絵です。絵本では小さくて後ろの子供に絵が見えないので、一枚は絵本の中の1ページを拡大コピーして色をつけ、もう一枚は、絵本の中の絵を大きめに描きました。

さて、あとの二組も着々と準備を進め、一組は「じごくのそうべい」、もう一組は「善造どんと狸汁」を選びました。
そして、100名以上の子供たちに一気にお話をするとなると大変なので二組に分けてもらっての発表ということにしてもらいました。
一階と二階に分かれて、せいのぉで、で始めて、演者が上と下を行き来するプログラムを組みました。
つまり、順番を変えながら、一組が2回ずつ演じるというわけです。
発表当日。
小さな子供たちを前に緊張のまま、
私)「みなさ~ん、こんにちはぁ!」
司会業をやっている友達のアドバイスで、普段より可愛めの格好をして、髪も結んで、心の中では「歌のおねぇさん」になったつもりで(図々しくてすみません)ご挨拶。
子)「こんにちはぁ」(小さめの返事)
私)「あれぇ?元気がないかなぁ?」
子)「こんにちはぁ~~!!」(大声で)
あぁ、にわかお姉さん(おばさんですが)、すでに限界です。
本日の課題はやりきった(汗)!
あとは、いちいち良い反応をしてくれる子供たちに、負けないように声をだすだけで精一杯でした。
「盲導犬が、、、」と私が言うと即座に、
「見たことある~~!」と子供たち。
「あ、そ、そう(汗)」と私・・・
「点字ブロック、、、」と言えば、
「あそこにあるん知とっる~~!」と子供たちが口々に言い、
「あ、そ、そうなんやね(汗汗)」という具合。
普段使わない汗腺と腹筋を使いながら一生懸命喋るのですが、ぴちぴちパンパンの若さに圧倒されっぱなしでした。
なんとか自分の出番を終えて、他の組はというと、やはり最初は中々乗り切れず、指導の先生が諌めてくれることもあったのですが、子供たちは、どんどん話に引き込まれていったようです。
「じごくのそうべい」は地獄に落ちて閻魔さんが出てくるお話なのですが、こわかったり、臭かったり、くしゃみをしたり。
子供ってその手の話は大好きで、笑い声が絶えません。
「狸汁」は、あくどい善造どんと、母狸の身代わりになろうとする子狸の、ほろりとするお話で、これまた楽しんでもらえたと思います。
上下で演じているので、お互いの反応も聞こえ、演者も負けじと声を出すという感じで、私だけでなく、皆、いつも以上に喉と腹筋を使ったのではないかと思います。
というわけで、楽しい一時間は、あっという間に過ぎました。
普段、利用者さんに聴いていただく朗読会では最後に
「今日のお話いかがでしたか?」 とお伺いします。
読みというよりは、「お話の内容はいかがでしたか?」というニュアンスでお聞きしているのですが
(題材選びにいつも四苦八苦しています)、
この日は、まるで昭和のコンサートの 「のってるかぁ~い?」「いぇ~~い!!」のノリで
私)「面白かったかなぁ~~?」
子)「面白かった~~~!!」で終了しました。
(かなり、おばさん的に無理をしすぎたようで二、三日こたえましたが)
良い経験をさせてもらったなぁと思うとともに、いつも響の朗読会では、どんな話でも、しっかり聴いてくださる利用者さんに改めて感謝の気持ちを持つ一方、甘えてはいけないなぁとフンドシを締め直した一日でした。
利用者の皆様のおかげで、なんと5回目となります朗読サークル・響の次回朗読会は、鬼も笑う来年3月1日(水)の予定です。
楽しんでいただけるお話を今から各組探しておりますので、是非是非スケジュールを開けておいてくださいね。
また秋に改めて詳細をご案内させていただきます!
ひさびさのお便りで、長くなりましたが、最後まで読んでくださって有難うございました。
昔より暑さが厳しくなっている気がしますが、水分をしっかり取って酷暑を乗り切ってくださいね。
朗読サークル・響 船津道代
Posted by パソボラちゃん at 15:08│Comments(0)
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