雛人形
2009年03月10日


各地の雛祭のイベントも終盤を迎えた 3月7日 お向かいの倉敷・児島に雛めぐりに行きました。
JRの「青春18切符」で のんびり安く楽しめました。
倉敷は白壁の美観地区のあちこちの建物の中や商店街の店頭に 趣向をこらして 色々のお雛様が飾られていました。
次に 児島に移動、ここは 少し前私達が所属の「音訳ボランティア」の研修会で、金刀比羅の「海の博物館」の館長を
されていた多田先生からも「是非一度行って見てください」と聞いていた 旧野崎家住宅です。
野崎家は製塩業と新田開発で財を成した 野崎武左衛門が天保から嘉永年間(今から約180年前 黒船到来ころ)
に次々と築いたそうです。何と敷地3000坪、建物延面積1000坪、残り2000坪が庭園という壮大なものです。
今は國の重要文化財になっていて どこも手入れが行き届き きれいでした。
野崎家所蔵のお雛様や道具が公開されていました。
一番上の左の写真h「明治天皇雛」と記され 男雛・女雛共に椅子に座った形の斬新な一対です。
また男雛は天皇がモデルなのか
洋服姿で上着は黒地に金で前面一杯と袖口に立派な刺繍があり、ズボンは白、帽子も天皇のものなので
立派なものでしょうが 変わった形(私には両横からつまんで先が尖ったように見えます)の冠り物です。
その左横の写真は 「享保雛」と記され 高さ約60センチはあると思う大きなものです。
これは岡山の池田藩の当主より拝領したものとあり、下からのぞくとほほ笑んでいると書いていましたので
下から見上げると なるほどそんな感じもしました。女雛の頭には顔の長さと同じくらいのおおきな冠り物、
古いだけに 色はあせていますが重厚な感じのお雛様です。
下の一対の雛は「古今雛」明治初年とありました。これも高さ50センチくらいの大きなものでした。
この特徴は両雛ともに袖が大きく長く 一番上の段に飾っているのに二段目まで届くほどです。
特に女雛の袖の下の方には立派な獅子の顔の刺繍がされています。
他の人形にも鷲か鷹のような刺繍のものもあり 魔よけとして施していると思われます。
一番下最後の写真は段飾りの可愛いものですが何と全て折り紙で作られています。
お内裏様、三人官女、五人囃子、左右大臣、橘、桜、お道具類(たんす・籠・菱餅等々)夫々
細やかに折られているのにか 感激しました。
古きよき時代に引き戻されたような 穏やかな優しい一日でした。


